【その場しのぎ千夜一夜物語】2:好きなビール
皆様、ご機嫌いかがでしょうか。ふぁっちです。
そう言えば何か物語を書いて時間を稼ぐとは言いましても私は何も文学的な賞を取ったこともなく、
かのシェヘラザードの様に話が面白いわけでもないのにこういったことを始めてしまった自分の驕慢を恥じるばかりですが一度始めてしまったものは終わらせておきたいのでこのまま時々何かあったら書くことにいたします。
前回
私は家に帰ってきてから酒を飲んでいた。
いわゆる第三のビールというやつだがこれがたまらない。
私は家に箱でビールをストックしておきいつでも客人の来訪に備えている。
といっても今までそれが役に立ったことはないのだが。
このビールにいいところはこれよりもまだいい酒があるということだ。
この酒を飲むとやはりもっといいものが飲みたくなるのだが、この物足りなさの中に妄想を混ぜることでなんでもない日にしては幸せな気分になれる。
そういうわけで今日も酒とそのつまみに買ってきた少し辛めのきんぴらを食べながら妄想を繰り広げるつもりでいたが今日はあの図書館の女神のことを考えていた。
いつもは妄想を始める契機としてのアルコールだったが今日は妄想の促進剤としての役割を発揮していた。
あの図書館には普段からよく行くわけではないから彼女が一体どんな頻度で来ているかわからない。
次はいつお目にかかれるのだろか、次もまた村上春樹の本を読んでいるのだろか
まてよ?村上春樹の本を読んでいたかなんてわからないのにどうしてそう思っているのだろうか?
そうか、今日図書館に行ってからずっと氏のことを考えていたからだろう。
酔いが回った頭で酔いが回って思考が乱雑になっているのを認識すると頭は振り出しに戻ってまた彼女のことを考えるのだった。
今度もまた彼女に会いたい。
どうしたものだろか、とりあえずまた図書館に行こって何かヒントを得よう。
そう思った彼はこれから本ではなく彼女を目当てに図書館にだんだん通うようになる。
そのあとで彼女と会話できるようになるのはまだ先の話である。