始まりは水だ:ミレトスのタレス

哲学の始まりは紀元前まで遡ります。

現在記録されている最古の哲学者はタレスとされています。

これはアリストテレス以来の伝統ですが、それも当時から断片的な情報しかなくそこから推測するなどしかありません。

今回はそんなタレスについての記事であります。

 タレスとは】

タレスは紀元前624年から紀元前546年ごろにいたとされる自然哲学者です。

彼は政治や天文学幾何学など哲学以外にも多くの分野で活躍していて、自身の体と影の比を利用してピラミッドの影からピラミッドの大きさを測ったり、半円に内接する角は直角であるとする定理にはタレスの定理とその名が冠しています。

その年のオリーブの収穫率を予測してオリーブ搾り機を買い占め、豊作となって必要となった農家にレンタルさせることで巨額の富を得たともいわれています。

また彼は天文学にも優れていたために紀元前585年におこる皆既日食を予言したともいわれています。

一方で天文学に夢中になるあまり空を見上げていて地面に穴が開いていることに気づかずそのまま落ちてしまったというエピソードも。

さらにすごいことに現在では世界中で広く使われているあのアルファベットの成立にも貢献したとか…。

タレスが哲学を生むまで】

人間は古来より神の存在によって世の理を理解しようとしてきましたが文明が発展するにつれて、様々な人間が交流するようになりました。

そこでは神という存在は同じでも神が起こす様々な事象においての齟齬があったのです。わかりやすい例といえば雨でした。ある地域ではそれは祈りの時期を知らせる嘆きであり、またある地域では神の恵みだったわけです。

こうして神という絶対の存在によって証明していた理が揺らぎ始めたときに自然を誰もが理解できる形で証明しようとしたのが哲学の始まりです。

 タレスの哲学】

タレスは自然を説明するうえで誰にでも理解できるような万物の起源となるものを求めようとしましたそこでタレスが万物の起源に求めた条件は

生命に不可欠であり 動き回るもの 変化することができるもの

でした

そこでタレスが考えたのが『水』です。

大地は水の上に横たわった状態であると考えていたのです。

水は周知のように温度によって固体や液体、気体に姿を変えます。

さらに人間はもちろんあらゆる生物が体内に水を含んでおりその生命維持に大きな役割を果たしています。鉄や岩などといった物質にも水分がわずかながら含まれている為です

これによりタレスは万物の起源は水でありすべては水が変化している又はその途中の段階にあるものでありすべては水に帰るものだと主張したのです。

これがタレスの哲学です。

タレスは後のニーチェやカントのようにその主張が後世にまで語られるようなものではありませんが、こうして理論的に自然を説明しようと試みた最初の人物として評価されています。

 【タレスを感じて】

タレスは良い実業家であり、研究者でありました。タレスは現代にも多大なる影響を与え、今でも我々のすぐそばにいます。

そんなタレスの『万物の起源は水である』この理論を少しでもとらえるべく水が重要なファクターとなる物語を探してみました。

それが『ケムリクサ』です。

ケムリクサは2019年1月から放送されたアニメでアマゾンではランキングの上位にも登った大変好評のアニメです。

あらすじは荒廃した場所で水を探してサバイバルをしている姉妹が登場します。水よりもその物語の奥深さに目のいってしまう作品ですがこの作品を見れば貴方も水の大切さが身にしみてわかる?

(ケムリクサのHPですアニメ『ケムリクサ』公式サイト)

kemurikusa.com

以上、哲学始まりの男タレスのおはなしでした。ウィキペディアでもわかるような事しかかけなくてごめんなさい。